こんにちは
まだまだ暑い昼下がりです。
ご依頼の肖像画が完成に近づき、チェックと調整をしながら、今日はフレームの到着を待っています。額装は緊張しますがとても楽しみな時間でもあります。
昨夜、自分の気持ちや考えを整理できる時間が持てたので、今回の一連の小鳥保護騒動(2024年9月に起きたNPOことりのおうち様とべるを商店様の問題)についての私見と、
べるを商店さまへの支援を終了した理由をお話ししたいと思います。
【二団体の騒動につきまして】
この騒動を知った時、始めはことりのおうち様の主張の方へ心が寄りましたが、しばらく双方のやりとりを見守るうち、この問題での一番の被害者は小鳥たちで、広域で見れば双方の支援者も被害者だと、そう感じるようになりました。
ことりのおうち様の『無用な争いをするつもりがない』という主張は、一見平和的ではありますが、それはこの件について、相手に一定の社会性がある場合に限ると思います。
小鳥と支援者がこれ以上傷つくことがないよう、心から願っています。
【べるを商店様につきまして】
私は、セキセイインコ肖像画家として本格的に活動を始めた2021年頃に、べるを商店の活動を知りました。
傷付いた小鳥がいれば新幹線に乗ってでもレスキューに向かうと…その機動力に感銘を受け、肖像画家としての売上の中から純利益の約1割、手で描ける数は限られていますので、けして大金とは言えませんが、公言した上で支援を始めました。
物資(絵はがき300枚)の支援をした際は、送料含め、流通商品を完全無償でご提供しています。べるを商店の譲渡会チャリティーに参加した作家様のほとんどは同じではないでしょうか?私はそう信じたいです。
その私が支援を止めようと決めたのは、2024年のお正月に気づいた、インスタグラムで相互フォローしている方の『2023年12月のべるを商店譲渡会からお迎えした2羽の小鳥が健康診断を受けた所、共にメガバクテリア陽性、片方は疥癬との診断がされた』という投稿に起因しています。
通常、病気の子は隔離されるべきですが、そのフォロワー様が帰宅後に健康診断したということは、病鳥という申告無しで売られていたということでは?と感じました。
検査、治療して健康にして譲渡するから、高額だと聞いていましたが、いつから変わったのか?
もともとそうだったのか?と心がざわつきました。
べるを商店の支援者と言うことを明らかにして居る立場上、一度この目でべるを商店の譲渡会を確認する責任があると・・・大変お恥ずかしいのですが、私はこの時に初めて自覚をしました。
一度、アンチをぼやく投稿のコメント欄に『収支報告をすれば、もっと活動が守られるのでは?』という主旨をコメントしたところ即削除されたことがあります。
意に沿わなければたとえ支援者だとしても無かったことにする。そこまでして良いイメージだけを保とうとするのは、組織としての危険を孕んでいると思いました。
訪れた譲渡会の様子は、あまり思い出したくありません。
帰宅したあと、ストンと落ち込んでしまい、数日間何も手につかなくなりました。
空間にぎっしりのセキセイさん、文鳥さんたちに止まり木はなく、長時間セミのようにしがみついて足が震えている。痛そう。下に落ちた子には、お互いの糞便が体についている。
安い個体はまとめ売りのバーゲンセール。これで、レスキューと呼べるのか・・・
綺麗事だけで物事が立ち行かないとわかってはいても、私にとってはショックな現実でした。
これは事実に基づいた個人の感想、心の声であり、根も葉もないことで、団体の名誉毀損をして居るものでは有りません。
以上のことから、私はべるを商店様への支援をやめました。
問題の軌道修正がされれば再開も考えたいと思いますが、支援を決めた一人一人が、SNSの情報と合わせ、自身の目や耳や足を使っての判断が必要な局面に来ていると感じています。
盲目的な支援は、逆に小鳥を不幸にするかもしれません。
また、今回の騒動はXでは話題になっていますが、インスタグラムではほとんど沈黙されています。私自身、その静けさに問題を投げ込む行為自体が憚られていました。
その結果、普段、インスタグラムしか見ない人には問題提議すらなされず、保護鳥支援について改めて考える機会さえ生まれません。
私は、小鳥保護について再考する機会が、全ての人に等しく訪れることが、一筋の希望のように感じています。別の視点でのご意見やお叱りも在るかもしれませんが、現時点での気持ちを、ホームにて綴らせていただいた次第です。
長文を最後までお読みいただき、ありがとうございました。
セキセイインコ肖像画家
内ヶ島知永子